創業補助金・起業支援補助金の探し方



これから開業する、あるいは開業したばかりという時期は、使える資金調達・補助金の選択肢が最も多いタイミングです。しかし創業期に使える制度は、国の融資制度から自治体独自の給付金まで多岐にわたり、どこから調べればいいのか迷いやすいのも事実です。この記事では、創業期に検討すべき資金調達・支援制度を、探す順番に沿って整理します。

まず確認すべきは日本政策金融公庫の「新規開業・スタートアップ支援資金」

創業期の資金調達で最初に検討すべきなのが、日本政策金融公庫の融資制度です。2025年3月に、それまでの「新規開業資金」から名称が変更された「新規開業・スタートアップ支援資金」は、創業前〜税務申告を2期終えていない事業者を対象に、原則無担保・無保証人(経営者本人の個人保証も不要)で利用できます。

融資限度額は7,200万円(うち運転資金4,800万円)で、申し込みから着金までは通常1ヶ月程度が目安です。民間の銀行融資に比べて審査のハードルが低めとされており、創業期の資金調達における最初の相談先として検討する価値があります。

自治体の「制度融資」を組み合わせる

日本政策金融公庫と並行して確認したいのが、都道府県・市区町村が用意している「制度融資」です。制度融資は、自治体・信用保証協会・金融機関の3者が連携する仕組みで、自治体が利子の一部を補給(利子補給)してくれたり、信用保証料を補助してくれたりするケースがあります。

制度融資の内容は自治体ごとに異なるため、開業予定地の都道府県・市区町村の産業振興課や、商工会議所・商工会の窓口に相談するのが確実な探し方です。日本政策金融公庫の融資と制度融資を組み合わせて資金調達する事業者も少なくありません。

自治体独自の「創業助成金」もチェックする

融資(返済が必要)とは別に、返済不要の給付型支援を用意している自治体もあります。例えば東京都では、東京都内で創業を予定している、または創業から間もない事業者を対象に、家賃・広告費・専門家への謝金・人件費などの一部を助成する「創業助成金」という制度があります(都の制度融資の利用など、一定の要件を満たす必要があります)。

こうした給付型の創業支援は自治体によって名称・内容が大きく異なるため、「(開業予定の自治体名) 創業 助成金」で検索し、自治体の産業振興部門のページを直接確認することをおすすめします。

地域課題の解決を目指す事業なら「起業支援金」も選択肢に

地方創生の一環として、地域の課題解決につながる社会的事業での起業を対象に、国と地方自治体が連携して支援する「起業支援金」という制度もあります。対象となる事業内容や地域の要件が定められているため、誰でも使えるわけではありませんが、地方での開業や、地域課題に関連する事業を検討している場合は確認しておく価値があります。

創業期の制度を探す実践的な手順

創業期に使える制度は分散しているため、次の順番で確認すると漏れが少なくなります。

  1. 日本政策金融公庫の窓口・創業ホットラインに相談する:融資制度の詳細と、自分の事業計画で借りられそうな金額の目安を確認します
  2. 開業予定地の自治体HPで「創業支援」「起業支援」のページを確認する:制度融資・創業助成金など、その自治体独自の制度を把握します
  3. 商工会議所・商工会に相談する:地域の制度融資や、小規模事業者持続化補助金など併用できる補助金の紹介を受けられます
  4. J-Net21やミラサポplusなどの公的な補助金検索サイトで横断的に確認する:見落としている制度がないかの最終チェックに使えます

個人事業主が使える補助金・助成金の全体像はこちらの記事でも解説しています。

→ 個人事業主が使える補助金・助成金まとめ

創業融資以外の資金調達方法(ビジネスローン・ファクタリングなど)については、こちらの記事で解説しています。

→ 個人事業主の資金調達方法まとめ

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まとめ

  • 創業期はまず日本政策金融公庫の「新規開業・スタートアップ支援資金」を確認する(無担保・無保証人、限度額7,200万円)
  • 自治体の「制度融資」を組み合わせると、利子補給・信用保証料補助が受けられる場合がある
  • 返済不要の「創業助成金」は自治体ごとに内容が大きく異なるため、開業予定地のHPを直接確認する
  • 地域課題解決型の事業なら「起業支援金」も選択肢になる
  • 公庫→自治体→商工会議所→検索サイトの順で確認すると制度の見落としが少ない

創業期の支援制度は「知っているかどうか」で使える金額が大きく変わります。まず自分の開業予定地で使える制度を、順番に確認するところから始めてみてください。