「補助金って、株式会社じゃないともらえないんじゃないの?」——個人事業主の方からよく聞く誤解です。
そんなことはありません。個人事業主でも申請できる補助金・助成金は複数あり、うまく活用すれば数十万〜数百万円規模の支援を受けられます。この記事では、個人事業主が実際に狙える主要制度と、申請で失敗しないためのポイントを整理します。
補助金と助成金の違い
混同されやすいですが、仕組みが異なります。
| 補助金 | 助成金 | |
|---|---|---|
| 主な財源 | 国・自治体の予算 | 雇用保険料 |
| 審査 | 競争審査あり(採択・不採択) | 要件を満たせば原則支給 |
| 申請タイミング | 公募期間が限られる | 随時受付が多い |
| 個人事業主 | 申請可能なものが多い | 従業員雇用が条件のものが多い |
補助金は「申請して採択されれば受け取れる」もの、助成金は「要件を満たせば受け取れる」ものです。個人事業主が狙いやすいのは主に補助金です。
個人事業主が狙うべき主要3制度
① 小規模事業者持続化補助金
個人事業主が最もよく活用している補助金です。販路開拓(集客・広告・ホームページ制作など)にかかる費用を補助してくれます。
- 補助上限:通常枠50万円、成長枠200万円(類型により異なる)
- 補助率:2/3(つまり自己負担は1/3)
- 対象:商業・サービス業は従業員5名以下の事業者(個人事業主を含む)
- 使い道の例:チラシ・SNS広告・ホームページ制作・展示会出展・新商品開発など
年に複数回公募があり、採択率は過去実績で40〜60%台と比較的高め。小規模事業者持続化補助金は、個人事業主が最初に検討すべき補助金です。
② IT導入補助金
会計ソフト・予約管理システム・ECサイト構築ツールなど、業務効率化に使えるITツールの導入費用を補助します。
- 補助上限:ツール種別により異なる(数万円〜数百万円)
- 補助率:1/2〜3/4
- 対象:中小企業・小規模事業者(個人事業主を含む)
- 使い道の例:freee・マネーフォワード等の会計ソフト、予約システム、在庫管理ツールなど
「会計ソフトを導入したい」「予約管理をシステム化したい」と思っている個人事業主に向いています。対象ツールは事前に登録されたものに限られるため、使いたいツールが対象かどうかを確認してから申請しましょう。
③ ものづくり補助金
設備投資や新サービス開発に使える補助金です。金額が大きい分、申請書類のボリュームも多く難易度は高めです。
- 補助上限:通常750万円〜(類型により異なる)
- 補助率:1/2〜2/3
- 対象:個人事業主を含む中小企業・小規模事業者
- 使い道の例:機械設備の導入・新商品・新サービスの開発など
美容室の新設備、整体院の専用ベッド導入、飲食店の厨房機器更新なども対象になりえます。金額が大きい分、事業計画書の作り込みが採択の鍵です。
見落とされがちな助成金(雇用系)
個人事業主でもスタッフを雇っている場合は、雇用系の助成金も検討できます。代表的なものはキャリアアップ助成金です。
- キャリアアップ助成金:パート・アルバイトを正社員化した場合などに支給。1人あたり数十万円の助成を受けられるケースがある。
従業員がいる個人事業主は、ハローワークや社会保険労務士に相談してみてください。
申請で失敗しやすい3つのポイント
① 「買ってから申請」はNG
補助金は原則として、採択通知を受けてから発注・購入する必要があります。「先に買ってしまってから申請しよう」と考えると、対象外になります。公募開始→申請→採択通知→発注・購入→実施→実績報告→入金、という流れを把握してください。
② 入金は後払い
補助金は後払いです。先に自分で全額を支払い、実績報告後に補助分が振り込まれます。資金繰りに余裕がない状態での申請は要注意です。
③ 締め切りを見逃す
補助金には公募期間があり、締め切りを過ぎると申請できません。「知ったときにはもう終わっていた」というケースが非常に多いです。情報収集を習慣化することが重要です。
まず何から調べればいいか
補助金・助成金の情報収集には、以下の2つのサイトが便利です。
- J-Net21(中小企業ビジネス支援サイト):業種・地域・目的で絞り込んで補助金を検索できる。自治体独自の補助金も調べられる。
- Jグランツ(補助金申請システム):国の補助金の電子申請ができるポータルサイト。GビズIDの取得が事前に必要。
まずJ-Net21で自分の業種・地域に合った補助金を探し、Jグランツで申請する、という流れが基本です。GビズIDは取得に数週間かかる場合があるので、補助金申請を考えているなら早めに取得しておくことをおすすめします。
「どの補助金が自分に合うかわからない」と思ったら
補助金の種類は多く、自分の業種・規模・使い道に合ったものを探すのは手間がかかります。「申請書類を見たけど何を書けばいいかわからない」という声もよく聞きます。
そんなときはAI番頭まっちゃんに相談してみてください。業種・売上規模・何に使いたいかを伝えるだけで、狙いやすい補助金と申請の進め方をメールでお届けします。初回は無料です。
まとめ
- 個人事業主でも申請できる補助金・助成金は複数ある
- 補助金は審査あり・後払い・先に採択通知を受けてから購入が基本ルール
- まず狙うべきは小規模事業者持続化補助金(採択率高め・使い道が広い)
- IT導入補助金は会計ソフトや予約システム導入に活用できる
- 申請前にGビズIDを取得しておくと動きやすい
- 情報収集はJ-Net21とJグランツを活用する
補助金は「知っている人だけが使える制度」です。申請しなければゼロですが、申請すれば数十万〜数百万円の支援を受けられる可能性があります。まず自分の業種・使い道に合った補助金を一つ探すところから始めてみてください。
