「案件は途切れていないし、単価も悪くない。なのに手元にお金があまり残らない」——フリーランスのITエンジニアからよく聞く悩みです。
会社員時代と違い、フリーランスは税金・社会保険料を自分で計算し、経費も自分で管理しなければなりません。この記事では、フリーランスエンジニアの月商の目安と、経費として計上できるものの考え方を解説します。
フリーランスエンジニアの月商・年収の目安
月商(売上)は経験年数・稼働形態(常駐型・フルリモート・複数案件掛け持ちなど)によって幅があります。
| 経験・スキル層 | 月商の目安 |
|---|---|
| 独立1〜2年目(実務経験浅め) | 40〜60万円 |
| 中堅(実務経験3〜5年) | 60〜90万円 |
| 上流工程・専門性の高い技術者 | 90〜150万円 |
月商が高くても、そこから経費・税金・社会保険料を引いた「手取り」が本当の生活水準です。月商だけを見て安心してしまうと、確定申告の時期に驚くことになります。
会社員との税・社会保険の違い
会社員時代は給与から所得税・住民税・社会保険料が天引きされ、手取りだけを意識していれば済みました。フリーランスになると状況が変わります。
- 税金は自分で計算・納付:確定申告で1年分をまとめて計算し、翌年に納付する
- 社会保険は国民健康保険・国民年金に加入:会社員時代の健康保険組合より保険料が高くなるケースが多い
- 厚生年金がなくなる:将来の年金額に影響するため、iDeCoや小規模企業共済での上乗せを検討する価値がある
目安として、月商の20〜30%程度は税金・社会保険料に充てる想定で資金計画を立てておくと、確定申告時期の資金不足を防げます。
経費として計上できるものの具体例
フリーランスエンジニアが経費にできる主な支出は以下の通りです。
PC・モニター・周辺機器
業務で使うパソコン・モニター・キーボード・マウス・外付けストレージなどは経費計上できます。ただし、10万円以上の機材は「消耗品費」ではなく「減価償却資産」として複数年に分けて経費計上するのが原則です(青色申告で30万円未満の場合は一括計上できる特例あり)。高額なPCを購入する際は注意してください。
通信費・サーバー代・ソフトウェア利用料
自宅のインターネット回線・スマートフォンの通信費は、仕事で使っている割合(按分)で経費にできます。クラウドサーバー代・SaaSツールの月額利用料・開発用ソフトウェアのライセンス費用も経費として計上可能です。
自宅の家賃・光熱費(按分)
自宅を作業スペースとして使っている場合、家賃・電気代の一部を経費にできます。按分の目安は「仕事で使っている面積・時間の割合」です。例えば自宅の1部屋(全体の20%)を作業スペースとして使っているなら、家賃の20%を経費にする、という考え方です。
書籍・学習教材・オンライン講座
技術書・オンライン学習サービス・カンファレンス参加費なども、業務スキル向上に関連するものは研修費・図書費として経費計上できます。
見落としがちな注意点
高額機材は減価償却が必要
前述の通り、10万円以上の機材は一括で経費にできない場合があります。青色申告であれば30万円未満の少額減価償却資産の特例が使えますが、白色申告の場合は原則通り耐用年数に応じて分割して計上する必要があります。
案件が途切れるリスクへの備え
会社員と違い、フリーランスは案件が途切れると収入がゼロになるリスクがあります。生活費の3〜6ヶ月分を手元資金として確保しておくことをおすすめします。
経費の管理・記帳は会計ソフトを使えば効率的に行えます。個人事業主向けの会計ソフト比較はこちらの記事で詳しく解説しています。
経費や確定申告で迷ったら
「この機材は一括で経費にできるのか」「按分の割合はどう決めればいいか」——そんなときはAI番頭まっちゃんに相談してみてください。あなたの状況に合わせた具体的なアドバイスをメールでお届けします。初回は無料です。
まとめ
- 月商の目安は経験層により40万〜150万円と幅がある——重要なのは経費・税金を引いた後の手取り
- 会社員と違い、税金・社会保険料は自分で計算・納付する必要がある
- 月商の20〜30%は税金・社会保険料として想定した資金計画を立てる
- PC・通信費・自宅家賃の一部・学習教材などは経費計上できる
- 10万円以上の機材は原則として減価償却が必要(青色申告なら30万円未満は一括計上可)
- 案件途切れのリスクに備えて生活費3〜6ヶ月分の手元資金を確保する
フリーランスエンジニアは技術力だけでなく、お金の管理力も収入の安定に直結します。まず自分の月商から経費・税金を引いた「本当の手取り」を計算するところから始めてみてください。
